プロジェクト名

AI for Social Issues

メンバー

Helton, Florence, Ebrima, Ezoa, 伊藤

概要

人工知能(AI)のビジネスへの応用が話題になっています.製造業から保険業に至るまで,人工知能を活用する方法を導入しており,時には機械学習のような他の新興テクノロジーと併用しています.ビジネスだけでなく,AIは現実の社会的課題にも大きな影響を与え,さまざまな社会問題に価値ある解決策をもたらす可能性があります.私たちの研究室では,今日世界が直面している解決不可能と思われる社会的危機に立ち向かうために,AIの革新的な応用をどのように利用できるかを考えるプロジェクトもあります.

そのひとつが,法執行機関の犯罪証拠検証のためのディープフェイクビデオ検出システムの開発です.ディープフェイクビデオや画像は,Generative Adversarial Networksというディープラーニングアーキテクチャの助けを借りて作成され,高品質でリアルなビデオを作成します.ポルノ動画の偽装,政治的不和,犯罪証拠の操作動画など,悪意のある使用例で,社会で横行し,すでに無実の人々に脅威を与えています.この研究は,刑事司法手続きにおいて証拠として提出されたビデオ展示物が偽物か本物かを検出する信頼できるツールを法執行機関に提供することを目的としています.

もう一つの研究は,構造化されていないプロジェクト文書から遅延リスク源を検出するために,トランスフォーマーからの双方向エンコーダ表現を用いた質問と回答の自然言語処理技術を利用することです.建設プロジェクトにおける遅延リスクは,公共部門が経験する世界的な現象の一つであり,社会経済的な課題を引き起こしています.本研究の主な目的は,このリスクを発生前に予測・分析できる人工知能(AI)システムを構築することで,この課題を根絶することです.

もう一つの研究は,ディープラーニングアルゴリズムを使用し,アフリカの画像食品のカロリーを認識・計算するモバイルシステムを構築することで,人々が毎日どんな食品を食べ,それが健康にどんな影響を与えるかを知ることができるようにすることです.

本研究はマルチエージェントシミュレーションを用いた全自動地下運搬システムの導入における模索を行うものです.今日の運送事業が抱える人件費問題などを鑑み,既存の地下空間である地下鉄道を活用し,それらの駅を受け取り・送付口とする全自動運搬システムの導入を仮定します.マルチエージェントシステムを利用し,実際に導入した場合にどの駅に受け取り・送付口を置くのがもっともユーザやシステムにとって効率的であるか,また運搬するエージェントに対してどのようなルールを適用することでもっとも早くユーザの元へと運搬することができるかといった二つの側面から全自動運搬システムの導入について検討を行います.

最後の研究は,画像検出,OpenStreetMap APIによるオープンデータ,ルールベースの知識システムを用いて,交通事故が発生した際にドライブレコーダーの映像内の責任を評価するものです.自動車事故は,車両衝突とも呼ばれ,毎日発生する繰り返し起こる出来事です.自動車が存在する限り,自動車衝突事故は残念ながら起こり続けます.交通事故が発生した場合,調査して行為者の責任を明らかにすることが重要です.そこで,本研究では,事故車両のドライブレコーダーが記録した事故映像を入力データソースとし,事故における各アクターの責任の評価を出力するシステムの構築を目指します.


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